共同印刷グループ コーポレートレポート2023
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19フィルムレス紙包材を使用したパッケージのイメージ 一方、主要原材料やエネルギーコストが高騰し、その他のコスト削減でカバーできない場合や販売価格へ適正に転嫁できない場合、売上・利益が低下するリスクもあります。また、ラミネートチューブは、「空気を運ぶようなもの」と言われるように、物 当事業本部では、2030年度のありたい姿として「包装・容器のトータルソリューションカンパニー」を掲げ、①トップシール分野における共同印刷ブランドの確立②環境配慮型容器事業の確立③チューブを核とした総合容器メーカー④新たな産業資材事業の確立⑤海外事業の拡大の5つを重点施策として注力しています。原材料費、エネルギーコスト、2024年物流問題対応等、上昇コストの価格転嫁を実施しながら、事業ポートフォリオの変革に向け、既存事業の収益構造の強化と周辺事業の拡大に取り組みます。また、新たな事業領域に挑戦する風土づくりや、重要テーマごとのプロジェクトおよびビジネスユニット分科会の推進にも注力しています。 サステナブルな社会実現に向けたブランド「TOMOWEL NEXT PACKAGING」では、さまざまな環境配慮製品を展開しており、お客さまの製品設計から製造、物流、販売、ユーザーの使いやすさ、処分にいたるまで、それぞれの工程に合わせた環境配慮仕様を提案しています。例えば、生産プロセスで発生するプラスチック廃棄物を、ボトルのキャップなど他の製品に 当社強みの技術を展開し、今後、より大きく社会に貢献ができる付加価値のあるパッケージや容器を提供していくことが当中期経営計画財務戦略紙ラミネートチューブ流費率が高い事業です。さらなる輸送効率の改善や在庫の削減、保管コストの抑制に取り組みつつ、輸送効率を高める新製品の開発にも着手していかなくてはならないと考えています。 包装事業部においては、パッケージのトータルソリューション営業により、利益率向上に向けた受注を目指します。「トップシールの共同」ブランドを構築するべく、多様なシール技術確立と生産体制の整備を推進します。L&I事業部においては、総合容器メーカーとしての事業確立に向け、総力を挙げて営業・製造・技術開発をマネジメントします。特にラミネートチューブは歯磨き偏重から脱却すべく、化粧品・食品・医薬向けの受注拡大を目指します。 設備投資については、大規模な設備投資は本中計前に実施済みであり、今後は環境負荷低減、省エネルギーを実現するための設備投資についても検討しています。転用するPIRの取り組みは、環境志向のお客さまの評価を得て受注につながりました。消費者向けのパッケージでは、お客さまの環境戦略でFSC用紙のニーズが高まっており、その対応も強化しています。チューブ原反の薄肉化、キャップの小型化による樹脂削減などにも積極的に取り組んでいます。事業本部の使命です。また、ベトナムやインドネシアの拠点を活かし、ASEAN市場への事業の多角化を推進していきます。サステナビリティガバナンスプラ使用量ゼロのレンジアップカートンデータ集事業戦略現在の成長戦略/主な設備投資計画とその進■社会課題の解決に貢献する製品・サービスステークホルダーの皆さまへ

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