共同印刷グループ コーポレートレポート2023
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48髙岡:2015年から社外取締役として共同印刷を見てきました。就任当初は私一人だった社外取締役も今では3名体制となり、社内と社外の比率は4:3と、独立社外取締役が三分の一を超えました。ダイバーシティという観点でも、2023年から新島社外監査役が加わって女性2名となり、この間で役員の構成は大きく変化しました。その中で経営の監視・統制機能がどのように働いているかが最も重要になります。2018年には指名報酬委員会を設置し、2022年からは投資審査委員会を発足させました。投資に関する基準は従来もありましたが、撤退や見直しの基準が明確ではないところがあったので、より実効的な規程を設けるなどの強化を図っています。私が見てきた中でも共同印刷の取締役会は、実効性の向上やガバナンスの強化・改善に積極的に取り組んできていると思います。内藤:私は2016年から社外取締役をしていますが、ガバナンスの形態や体制は着実に進化しています。一方、実効性を担保するには企業全体がいかに変化したかが重要になってきます。共同印刷という会社が変わらなければいけないことは皆、すでによく理解していますが、組織の隅々まで変革を浸透させるには、経営層主導で、組織風土の改革をもっと加速しなければならないと感じます。光定:私は2021年の就任とまだ2年半ですが、独立役員会も活発に行われ、ガバナンスの体制はこの間でもかなり改善されてきたと感じます。取締役会にかかる前に社外役員間で、問題意識を共有したり、真意を確認しながら意見をまとめることができるので、非常にやりやすいです。一方で、内藤さんがおっしゃるように、取締役会の変化を10とすると、それを個々の現場まで落としていく過程で変化の度合いが8、7と小さくなっていくような心象を受けています。 それには理由があって、その一つに現在の環境変化があると思います。私が見てきたこの2年半でも共同印刷を取り巻く事業環境は著しく変化し、原材料の急騰などで短期の業績目標を達成できない事態がありました。また、主力の紙の印刷の減少理念/目次トップメッセージ価値創造筆頭 社外取締役 髙岡 美佳(中)社外取締役 内藤 常男(左)社外取締役 光定 洋介(右)ガバナンスの体制は変わった、しかし企業は変わったか技術力とC(Consumer)の分析による提案力を組み合わせ、まだまだ、いろいろなビジネスが生まれてきます。社外取締役座談会

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