共同印刷グループ コーポレートレポート2023
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5業ポートフォリオ改革やイノベーションの加速という点においても最重要の課題です。ワークライフバランスに配慮した柔軟な働き方の推進や、ドレスコードの改定など、個々の能力や個性を発揮できる施策を導入し、働きがいを実感できる環境整備を進めてきました。2022年に完成した新社屋は、遮熱ガラスや人感センサーの他に高効率な省エネ技術を導入した環境配慮型ビルですが、固定電話をなくし、ICT化を進めることで、社内外のどこででも柔軟に働ける環境を整えるとともに、席を固定しないフリーアドレス制を導入し、快適で効率的な働き方を実現するオフィス環境を実現しました。それにより、社員たちの働きやすさの声はもとより、採用においても良い効果が表れてきています。また、新たなビジネスの探索と、チャレンジする人材の支援のためにスタートした社内のビジネスコンテストでは、当初の期待を超える数の新規事業アイディアが寄せられ、選考の末、複数の案が事業化の検討に入っているなどの取り組みも行っています。 こうした一連の職場環境の改革を続けることによって、社員の意識の変革を促し、ひいては企業全体の変革につなげていきたいと考えています。 企業は一握りの取締役だけで動かしているのではなく、社員の力があってこそ動いていきます。新規事業、事業改革、あるいは組織や業務の改革など、すべての社員が自分ごととして変革に向けて実際に動かしていける、約4,000名の社員のパワーが活かせる全員参加の会社にしていきたいという思いがあります。仕事が生きがいなのではなく、社員がそれぞれ生きがいを持って人生を送ってもらえる会社でなければなりません。仕事によって自分自身が成長できているのか、社会の役に立てているのか、それらを実感してもらえる会社をつくることが私の重要なミッションです。 当グループは、歴史も長く、特定の業界に偏ることなく、さまざまな業種で多くの優良なお客さまとのお付き合い中期経営計画財務戦略事業戦略サステナビリティさせていただいており、深い信頼関係が築かれています。こうした先人たちが積み上げてきた顧客基盤は大きな財産です。 しかしながら、お客さま第一の受注型産業として事業を展開してきたことで、先行した事業投資、成長投資によって収益を拡大していく考え方が根付いていませんでした。現中期経営計画期間中に、その部分にメスを入れ、健全な財務基盤をより有効に活用する経営へと改革を行っており、今後は戦略的な投資により、グループの持つ財産と潜在力が最大化されるものと考えています。ステークホルダーの皆さまの負託に応えらえるような会社に変貌を遂げていく私たちを、ぜひ、大きな期待を持ってご支援いただきたいと思います。ガバナンスデータ集ステークホルダーの皆さまへ

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