共同印刷グループ コーポレートレポート2024
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Theme 12022年から始まったビジネスコンテストは我々が提案して実48理念/目次ついての議論が活発化したことで、取締役会の実効性はかなり向上しています。しかしこの変化が社員のところまで伝わっているかどうかが気になるところです。ポートフォリオ変革を進める上での大きな課題の一つに、部門間の壁が高いことがあります。取締役会には各部門の責任者にも参加してもらっているのですが、そこでの議論を部門長が自分の言葉で部長、課長に話すことでまず管理職が腹落ちし、そこから社員一人ひとりに伝えていかなければならないと思います。髙岡:日本企業はコーポレートガバナンス・コードに沿ってガバナンス改革を進めていますが、一番遅れている部分はやはり監督と執行の分離ではないかと思います。そこに取り組んでいる企業は一定数あるものの、まだ手を付けられていない会社も多く、当社も明確には分離されていない状態です。それ以外の執行役員も取締役会のメンバーに入ってもらうなど、徐々に、監督側、執行側といった区別はできつつあると思います。そこはある意味ガバナンスが進歩しています。また月次報告をトップメッセージ価値創造2024年度からは、副社長が2名で社長を支える体制をつくり、内藤:当社の取締役会は、社外取締役から積極的に話を切り出して、自由に発言できる場になっており、社外の私たちから提言を行って、改善された部分も出てきています。例えば、現したもので、今年で3年目になりますが、社員が自分から、事業のアイデアを出していく風土が浸透してきました。若い人たちが『自分の頭で考え、自分の言葉で発言する』ことが増えてきたと思います。社内で互いにもっと議論ができるようになれば企業風土も変わりますし、社員と経営陣とのエンゲージメントも高まります。こういった取り組みを続けていけば、共同印刷のガバナンスはさらに変わっていくと思います。光定:ガバナンスについては、社外取締役に見えていない世界もあります。経営の全体を見ているのは、取締役会に出席している取締役や執行の上席の方々などの限られたメンバーです。そこでどんなに素晴らしい議論があっても、その議論の中身を社員に説明できているとは限りません。今の取締役会において最も大きなテーマはビジネスポートフォリオの変革で、これに光定洋介共同印刷グループのガバナンスにおける課題と成果髙岡美佳内藤常男ガバナンスの課題はまだまだあるものの、取締役会の監督と執行の分離は進□社外取締役筆頭社外取締役社外取締役一人ひとりが自由な発想で考え、自分の言葉で伝えられる。そんな企業風土の醸成に貢献したい社外取締役座談会

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