共同印刷株式会社（本社：東京都文京区）は、この度、現在のプリプレス工程において一般的に使用されているMacDTPを使い、まんが制作のプリプレス工程を効率的に行う、完全デジタル方式の「まんがフルデジタル制作システム」を構築し、制作過程の大幅な省力化を実現しました。

　当社では、2001年1月に、Windowsマシンを使ったDTP専用機を使って文字原稿をデジタル処理する「まんがデジタル処理システム」を構築し、定期誌の情報をデータベース化、コミックス・Web配信などへの二次利用を図ってまいりました。このシステムで培われた技術をベースに、この度新たに、デジタル処理の専用機を必要としない、より汎用性に優れたシステムを開発しました。

　開発した「まんがフルデジタル制作システム」は、書籍などの組版で培った自動組版の技術とMacDTPを独自に組み合わせた、効率的な文字・画像の統合デジタルシステムです。ベースがMacintoshのため、通常のDTPで使用できるファイル形式・書体すべてに対応した、得意先のDTP環境との親和性が非常に高いシステムとなっています。

「画稿データのページ上への配置」「吹き出し内の文字の配置・組版」などが自動化されたほか、「画稿データの配置と同時にコマノンブルを自動的に生成」するなどの機能により、生産性の大幅な向上が図れます。また、本誌作成時のDTPデータを画像・吹き出し文字・柱などの階層構造別に管理するため、コンテンツをコミックスや文庫、Web配信用PDFなどへ二次利用する際の編集が容易に行えます。特にWeb配信用に提供するPDFデータは、文字のアウトラインを保ち、画面の拡大・縮小による劣化がなく閲覧できる高品質で読みやすい文字となっています。

　当社は、来年度中には週刊誌を含めた全てのまんがのプリプレス工程をこの「まんがフルデジタル制作システム」へ移行し、まんが制作のより一層の効率化とデータの二次利用を推進できるように環境整備を推進して参ります。

以上