脱コバルト湿度インジケータ「ヒューミジャッジ」を開発

  • 研究開発

 共同印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:稲木歳明)は、重金属(塩化コバルト)を使用しない、脱コバルト湿度インジケータ「ヒューミジャッジ」を開発しました。この製品は、湿度に反応して青から赤に色相変化する視認性が良好なインジケータです。(関連特許出願中)

 当社は、2004年に吸湿樹脂「モイストキャッチ®」を、翌年その技術を応用した脱コバルト吸湿インジケータ「モイストチェンジ®(※1)を開発しています。モイストチェンジも吸湿効果の有無が表示できる脱コバルト製品ですが、市場からはより視認性が高い湿度表示が求められていました。

 また、従来品である紙製の簡易型湿度インジケータは、ほぼ全ての製品に重金属であるコバルト化合物が使用されています。しかしコバルト化合物は、国際がん研究機関(IARC)や米国産業衛生専門家会議(ACGIH)および日本産業衛生学会などで"発ガン可能性物質"に指定されているため、ユーザ企業では、人体や環境への影響を考慮した代替製品へのニーズが高まっていました。こうしたニーズを受け、当社所有のリライト技術(※2)を応用し、脱コバルト湿度インジケータ「ヒューミジャッジを開発しました。

 今後は、湿度管理が必要な半導体製品を取り扱う電子メーカや自動車部品メーカを中心に製品提案を行ない、各業界の新しい標準規格として採用されるよう取り組んでまいります。そして、海外市場への展開も視野に入れ、3年後の売上げ3億円を目指します。

【脱コバルト湿度インジケータ「ヒューミジャッジ」の特長】

(1) 重金属・レアメタル(塩化コバルトほか)を不使用

(2) EU(欧州連合)RoHS指令(※3)で禁じられる有害6物質を含まない。

(3) 視認性(色のコントラスト)が良好

(4) 湿度に反応しコバルト型と同様の色相に変化する

(5) 一般ゴミとして廃棄可能

(6) 湿度5~30%RHの範囲で、色相変化の設定が可能

  • ※1モイストチェンジ®:乾燥剤を樹脂に高い濃度で混ぜた、重金属(塩化コバルト)を使用しない吸湿インジケータ。自社開発した吸湿樹脂「モイストキャッチ®」の"吸湿することで素材自体が透明化する"性質を応用し、吸湿能力の有無を目視で確認できるのが特長。
  • ※2リライト技術:媒体上にトナーやインキを新たに設置させるのではなく、熱等のエネルギーにより変色、発色、消色させる技術
  • ※3RoHS指令:Restriction of Hazardous Substances(特定物質使用制限指令)の略。欧州連合EUが実施する有害物質規制を指し、EU域内で取り扱われる電気・電子機器製品について特定の6物質(鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB(ポリ臭化ビフェニール)、PBDE(ポリ臭化ジフェニルエーテル))の使用を禁止する指令。

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技術統括本部
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