共同印刷株式会社（本社：東京都文京区、代表取締役社長：藤森 康彰）は、8月23日～29日の7日間、八芳園（東京都港区）で開催される「にっぽんだぁいすきてん」7企画のうちのひとつ「人形劇の世界」へ、和紙で創り上げた3Dプリンターモデリング作品（写真）を出展します。

　これは、同展を主催する一般社団法人たのしいことする。プロジェクトの代表理事である井上隆保氏の提案に応えたものです。井上氏は、「井上文太」の名前で幅広く活躍され、NHK連続人形劇｢新・三銃士｣｢シャーロックホームズ｣のパペットデザインと人形美術監修なども手がけています。

　今回出展する3Dプリンターモデリング作品は、本プロジェクトのために井上氏が準備したシャーロックホームズの石膏像から3Dデータを生成して、和紙を素材に制作したオリジナル像です。NHK連続人形劇「シャーロックホームズ」の舞台セットに和紙が多用されていることを受け、和紙を採用しました。

　当社はかねてより3Dプリンターの調査を重ね、樹脂や石膏、金属などに代わる素材として、印刷との親和性がより高い"紙"の可能性を研究してきました。紙を素材に用いる3Dプリンターでは、通常、3Dデータの断面形状を1枚ずつインクジェット・プリンターで印刷、断面形状にカットした後、接着剤で積層して成形を行います。しかし、和紙は一般的な紙と比べて繊維が長く、強靱であるため、カットすべき箇所に刃が入らず成形物が安定しない傾向がありました。そこで、3Dプリンターの素材として最適な和紙を選定するために試作を重ねるともに、刃の入りやすい断面積となる3Dモデルの配置や接着方法の工夫などで、和紙を使った3Dプリンターモデリング作品を実現させました。

　「にっぽんだぁいすきてん」は、「"にっぽんだぁいすき"が木霊（こだま）する！」をテーマに、各分野で活躍するアーティストや職人が日本の素晴らしさを発信し、企業や団体、市民と、ジャンルや世代を超えてコラボレーションする文化交流イベントです。当社は、この3Dプリンターモデリング作品の出展を通じて、多彩な出展者・来場者へ、アナログとデジタルを融合させたものづくり技術を発信していきます。なお、本作品が展示される「人形劇の世界」の部屋には、NHK連続人形劇で実際に使用されたシャーロックホームズやダルタニアンなどのパペットや原画などが多数展示され、人形劇の世界を楽しむことができます。

※ 「にっぽんだぁいすきてん」の詳細は、同展Webサイト をご覧ください

にっぽんだぁいすきてん 概要