"読みやすい紙面"を提案する 組版サポートツールを開発、東京女子大学・小田浩一教授と共同研究

  • 研究開発

 共同印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:藤森 康彰)は、印刷紙面の文章レイアウトを分析し、より読みやすい紙面を提案する「組版サポートツール」を、東京女子大学の小田浩一教授との共同研究で開発しました。本ツールの使用により、年代に合わせた"読みやすい印刷物"の作成が可能となります。

 当社は、この「組版サポートツール」を、小さくても読みやすいUDフォント「小春良読体®(こはるりょうどくたい)」、高齢者の色の見え方を考慮して読みやすい配色に色変換する「配色サポートツール」とともに活用し、"より読みやすい"印刷物の提案に取り組んでいきます。

 印刷物は、製品の説明書や販促物など多様な場面で用いられています。しかし、限られたスペースに必要な情報を記載するため文字が小さくなり、高齢者にとっては読みづらいという課題がありました。また、文章レイアウトについても、紙媒体になじんだ高齢者とスマートフォンの画面に慣れた若年者では読みやすいと感じるデザイン特徴が異なる可能性がありました。

 こうした点を解決し、"利用者の年代を考慮した読みやすい文章レイアウト"を学術的根拠に基づいて実現するため、東京女子大学の小田研究室と共同研究を行いました。その結果、若年者と高齢者では読みやすい行長・行間に違いがあることが明らかとなりました。

 この研究を元に開発したのが、利用者の年代を考慮して、横書き文章のレイアウトの読みやすさを評価する「組版サポートツール」です。本ツールでは、対象のPDFから文章を抽出し、行長・行間・文字サイズによる読みやすさを年代別に分析します。読みにくいと判断された文章に対する改善案が提示できるため、ターゲット年代に合わせた"より読みやすい印刷物"の作成が可能です。現在は、当社が小田研究室と共同開発したUDフォント「小春良読体®」を使用した文書のみ分析が可能ですが、順次、他のフォントにも対応していく予定です。

※ 年代によって読みやすい文章レイアウトの特徴に違いがあるかを調査するため、被験者の年代に応じて文字サイズを最適化したうえで行長と行間を変更した文章を各種用意し、読書評価実験を実施

医薬品パッケージでの利用イメージ

※ 60代をターゲット年齢に設定し、評価

「組版サポートツール」評価前のレイアウト

「組版サポートツール」の評価を反映したレイアウト

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