STORY 08

【IR支援サービス編】

「超伴走力」で、
統合報告書の制作を支える!

最近よく耳にする「統合報告書」。
企業の価値や戦略を投資家に伝える重要な媒体として、多くの企業が発行しています。
その制作を支えているのが、TOMOWEL共同印刷のIR支援サービス。
特長は、「超伴走」という少しユニークな支え方にあります。

PANELISTお話ししてくれた人

  • 島根博昭

    Shigeo Ogata

    共同印刷株式会社
    プロモーションメディア事業部
    コミュニケーションデザイン部IR推進課

    尾形 茂夫

    2022年入社。幅広い業界のクライアントに、統合報告書をはじめとするIR関連開示資料の制作支援サービスを提供する営業担当として従事している。

  • 山本光

    Takeshi Tatsuishi

    共同印刷株式会社
    プロモーションメディア事業部
    コミュニケーションデザイン部IR推進課

    立石 健

    金融系、建築系の企画プロダクションを経て2012年入社。企業の広報・SP・情報媒体のクリエイティブディレクションや企画制作ディレクション、社史編纂に従事。現在は統合報告書などの企画制作を担当。

投資家に向けての「情報発信」を支援

お二人は「IR支援サービス」のご担当ですね。どんなサービスですか?

尾形

まず「IR」の説明が必要ですね。Investor Relationsの略で、企業が株主や投資家に、経営計画や財務状況といった投資判断に必要な情報を開示するための広報活動を指します。

立石

この活動を支えるのが「IR支援サービス」です。

尾形

コーディング作業も含むサステナビリティサイトの制作なども請け負っていますが、メインとなるのは情報開示ツールの企画制作です。なかでも「統合報告書」が大半を占めていますね。

「統合報告書」は、最近よく耳にする言葉ですね。どんなものですか?

立石

財務情報と非財務情報を1冊に統合した報告書です。財務情報とは貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)といった財務諸表、売上高や営業利益をはじめとする各種経営指標など。非財務情報は、環境、社会、ガバナンスといったESGの項目や、経営戦略やビジネスモデル、知的資本、人的資本といった数値では測りにくい情報のことです。その企業がどのように社会的な価値を創造するかという「価値創造ストーリー」や「価値創造プロセス」を図にして掲載することも多いです。

尾形

多くの場合、企業理念や経営方針、中期経営計画、経営層のインタビュー記事なども掲載されますね。

その企業に関することが、1冊に凝縮されているわけですね!

立石

そうですね。投資家は、投資しようとする企業について「どんな会社か」「今後どう成長するか」を判断する材料として統合報告書を参考にすることが多いです。そのため、上場企業の多くが統合報告書を発行しています。

尾形

統合報告書の内容を評価する「アワード」もあり、入賞することを目標にしている企業も多いですね。当社も全力でサポートしています。

「統合報告」の発信に必要な、二つの力

なぜ、統合報告書を発行する企業が増えているのでしょうか。

尾形

いくつか理由はありますが、最大の理由は、多くの投資家が投資を判断する際、企業のサステナビリティ(持続可能性)と将来の稼ぐ力を評価するためには財務情報以外の情報も重要だと感じているからだと思います。

立石

企業側にとっても、「統合思考」に基づいた経営を行うことが企業の成長と中長期的価値向上につながり、結果として、投資家からの信頼度が上がるというメリットがあります。

「統合思考」とは?

立石

経営の考え方ですね。財務情報と非財務情報を包括的に結び付け、中長期的な企業価値向上をめざします。「統合思考」に基づいて経営が行われ、結果を「統合的に報告する」ことが重要です。統合報告を行うツールが統合報告書。この統合報告書作成の際に重要なのは、社内に散在している自社の情報を編集して一つにまとめあげる力、そして社会における自社の使命や提供価値、未来像を「ストーリー」として伝えることです。

統合報告書は、企業経営における重要な発信媒体なのですね。

統合報告書の制作における全プロセスを伴走

統合報告書は、どのようにつくるのですか?

尾形

統合報告書は、主に投資家をターゲットとした重要な情報発信媒体です。一般的には広報・IR担当やサステナビリティ推進部のような部署が制作の中心を担うケースが多いものの、企業によって制作体制や進め方はさまざまです。制作にあたっては各企業の担当者が「IRコンサルタント」の助言や、当社のような統合報告書の企画制作を得意とする会社のサポートを適宜受けながら、経営理念や経営戦略、事業内容をもとに財務・非財務の多角的な情報を収集し、丁寧に編集・制作を進めていきます。

共同印刷では統合報告書の編集・制作業務を担当するわけですね。どのようにお客さまを支えているのですか?

立石

年1回の発行が基本なので、1年という長い時間をかけて制作します。その間、統合報告書特有の情報開示の考え方や制作プロセスに詳しい担当者が、お客さまにしっかり伴走できるようにしています。

尾形

統合報告書は、基本的には制約が少なく、自由度が比較的高い媒体ではあるのですが、一方で、「この情報の掲載は、ほぼ必須」「このように開示するのが望ましい」といった、さまざまな基準や指針が存在します。これらを理解することはもちろん、表現のトレンドや、先ほど話題になった「アワード」の評価基準なども把握しておく必要があります。過去の統合報告書の制作経験を生かす視点も重要です。

専門性が高い仕事なのですね。

立石

だから、私も尾形も勉強が欠かせません(笑)。また、指針などだけでなく、お客さまの経営戦略や事業内容、社内事情などをしっかり把握しておくことも必要です。「なぜこれを重要課題に掲げているのか」などの理解を深めることでお客さまとの目線を合わせることを意識しています。

お客さまごとに、「何を伝えたいか」「どこを重視するか」などが大きく違うのでは?

立石

その通りです。なので、お客さまが思い描く理想の統合報告書を実現するために、最適なスタッフで体制を組むことも重要です。

尾形

当社の場合は、統合報告書の専門家に監修として加わっていただくようにしています。某「アワード」の一次審査員もしており、知見が豊富な方なんですよ。

入賞を目標にしている企業には魅力的ですね! 制作実務についてはどうですか。

立石

統合報告書の制作経験が豊富で、IRに対する理解度が高いデザイナー、ライター、翻訳者などで編成します。

ほかに、共同印刷ならではのポイントはありますか?

尾形

企画段階から編集、印刷、配送、さらには発行後の評価・検証まで、統合報告書の制作に関するほぼすべての業務に対応しています。さらに、お客さまによっては「社長へのインタビューの様子を動画として配信したい」「内容を連動させたWebサイトをつくりたい」といったご要望もあり、あわせて発注いただくことが多いですね。

さまざまな形での「伴走」ができるのですね。

立石

そうですね。私は「超伴走」という言葉でお客さまに説明しています。ただし、これは単純な全プロセスの制作支援という意味ではありません。

「超伴走」とは、「戦略の翻訳」

どういうことでしょうか?

立石

私は制作ディレクターという立場で統合報告書に関わっています。統合報告書を発行する企業の経営者や担当者が考える「統合報告書で実現したいもの」と、共同印刷側の制作チームが考える「こういう統合報告書が良いのではないか」という思いの間に入り、企業の戦略や価値創造のプロセスが適切な表現として発信されるよう伴走するということです。

それを表現するのは、たしかに難しそうですね。

尾形

企業の戦略自体が複雑化する傾向がありますからね。また、統合報告書の読者層が拡大しているため、万人に伝わる表現にする必要もあります。

立石

企業の戦略や価値創造のプロセスを統合報告書に落とし込み、適切に表現する作業は難しい作業です。わかりやすく伝えるためには専門的な知識が必要で、高度な編集力と文章力、デザイン力が求められます。

お二人は「超伴走」で、具体的にどんなことをするのですか?

立石

まず、同じようにお客さまの経営戦略や事業内容を、制作チームにもしっかり理解してもらいます。IRの現場で使われる言語を「万人に伝わる言語」に翻訳するために欠かせない作業です。

尾形

そして、この「超伴走」を実現するために不可欠なのが、共同印刷ならではの「総合力」です。IRに関する知見、専門家による監修力の高さ、営業と制作ディレクターの理解力、そしてお客さまとの対話力など、さまざまな力が求められます。

なるほど。ちなみに、営業と制作ディレクターはどのように役割を分担しているのですか?

尾形

営業担当は「お客さまが統合報告書の制作を通じて実現したいもの」を理解し、スケジュールや予算を含めて、結果としてそれが実現されるよう全体をコントロールするのが仕事です。

立石

制作ディレクターは、統合報告書の制作における「編集者」の役割が大きいですね。企業の経営戦略の内容を細かな部分まで理解した上で、最適なスタッフを選定し、ベストな制作チームを編成します。そして彼らに戦略意図をわかりやすく説明し、表現に落とし込みやすくします。資料・原稿の整理や、表現の品質管理も重要な仕事です。

内部の視点、想い、そして長期の視点

IR支援サービスの担当者として、特にこだわっていることはありますか?

立石

私は、信頼関係の構築を大切にしています。お客さまから信頼されるには、外部協力会社の視点だけでなく、お客さまの「内部」の視点も持つ必要があると思っています。お客さまの理念や戦略、事業内容だけでなく、組織体制や人事、さらには企業文化や社内の雰囲気まで理解しておくようにしています。

尾形

私は、お客さまの「想い」を大切にしています。統合報告書の制作にあたっては、お客さまごとに発行の目的や想いが本当にさまざまだと感じています。例えば、機関投資家からの評価を上げたい企業、「良い会社だ」と信頼度を高めることを重視する企業、あるいは雑誌のようにわくわくする紙面づくりを追求したい企業など、多彩です。
こうした多様な想いに、柔軟に対応できるのが当社の強みだとも思っています。日経統合報告書アワードの一次審査員を務めるアドバイザーや、サステナビリティ分野に強みをもった専門コンサルタントもアサインできます。これにより、企業の「どんな媒体をつくっていきたいか」という課題に対して最適なチームを編成し、対応しています。

立石

1年単位ではなく、より長い視点を持つことも大切にしています。例えば、「今年はこれを実現できなかった」という場合、1年後・2年後・3年後…を見据えて長期的な計画を提示するようにしています。

未来を見据えた「超伴走」というわけですね!

SWCCグループレポート 統合報告書2025

当社が制作したSWCC株式会社の「SWCCグループレポート 統合報告書2025」。ストーリー性を重視した構成で、企業の価値創造の軌跡を理解しやすい誌面に仕上げ、結果として投資家の理解度を深めることができました。

「統合報告書をつくるなら共同印刷」をめざす

最後に、お二人は共同印刷の「IR支援サービス」はどのように進化していくとお考えですか?

立石

直近の課題は「生成AIへの対応」ですね。すでに国内外の機関投資家は、AIを活用して統合報告書を読み解くことが当たり前になっています。したがって、私たちがつくる統合報告書も「AIが理解しやすい仕様」にする必要があります。例えば、AIは図の認識は不得意ですがテキスト読解は得意なので、図表には必ずテキストを加えて、AIが内容を把握しやすくする…といったことが考えられますね。

尾形

将来的には、「統合報告書の生成AIによる自動制作」を実現したいとも考えています。制作を自動化できれば少ない予算で統合報告書を発信できるようになります。

さらに統合報告書を発行する企業が増えそうですね。そして、自動化で発行した企業が「より良い内容のものをつくりたい」と考えるようになったら…

立石

当社の制作チームが「超伴走」で対応します(笑)。

尾形

しかし自動制作の場合も、人の手は必要になると思います。伝わる報告書に仕上げるには、最終的には人のチェックと人による表現の調整が必要になるはずです。

立石

そうですね。最終的には、AIを使う場合も、人の手だけでつくりあげる場合も、「統合報告書をつくるなら共同印刷に」と言われる存在になりたいですね。

尾形

そのためにも、ご依頼いただいた案件の一つひとつに真摯に向き合いたいですね。

立石

企業の想いや戦略を、「超伴走」でしっかりと表現に落とし込んでいく。その積み重ねを大事にしたいと思います。

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