まんがデジタル制作ラインを構築
- 製品・サービス
共同印刷株式会社(本社:東京都文京区)は、このたび、自社開発のまんがフルデジタル制作システム「ComicPacker®」と縮小モアレ※除去技術「ComicScreen™」をコア技術とした、プリプレス工程の"まんがデジタル制作専用ライン"を構築しました。
工程の完全デジタル化により、まんが制作における納期短縮はもちろん、生産効率および品質の向上を実現し、Webや携帯電話への配信などデジタルデータのスムーズな二次利用も可能にしました。当社は、制作の効率化とデータの有効活用を実現するこの"まんがデジタル制作専用ライン"により、新たなまんが市場の拡大を目指してまいります。
※モアレ:網点のピッチの強弱によって発生する干渉縞
【背景・概要】
日本が誇る文化のひとつに成長し、海外マーケットも拡大傾向にある「まんが」は、国内においても、Web配信や携帯電話、eBookなど紙媒体以外での需要が増加しています。しかし、まんが制作は、特殊な工程と短納期という性質もあり、依然としてアナログ制作が主流を占めています。そのため、掲載誌と版型が変わるコミックス化やWeb・携帯電話など紙媒体以外へ展開する際にデータの転用ができず、一つひとつ雑誌コミックと同様の制作工程を繰り返す必要がありました。そこで、まんが需要の可能性を広げるためには、制作工程のデジタル化が必要不可欠であると考えました。
【今後の展開】
当社は2001年にまんがデジタル制作システムを開発以来、その内容を拡充させながら、まんが制作のデジタル化を各出版社様へご提案しています。今後も引き続き設備や技術を充実させるとともに、他業種とのコラボレーションも視野に入れた新規事業分野への積極的な取り組みを行い、まんが市場の拡大と活性化を図っていきます。
このまんがデジタル制作ラインによって、初年度100億円、3年後に150億円の売り上げを目指します。
このまんがデジタル制作ラインによって、初年度100億円、3年後に150億円の売り上げを目指します。
※上記の売上目標は、まんが関連の売り上げすべてを含めた金額となります(6月16日追記)。
【ComicPacker®とは】
「ComicPacker®」は、日本語組版に強いアドビシステムズ社「Adobe®InDesign®」のPlug-inとして開発し、当社の自動組版技術とMacintoshDTPを融合させた、まんが制作に特化したシステムです。「高品質な文字組版」「出版社の労力軽減」「効率の良いまんが制作」を実現します。 また、画稿やネーム、柱などに階層化されたデータ構造によって、本誌からコミックス、海外版、紙以外の媒体といった「データの二次利用」にも効率的に対応できます。
■主な特徴
・ | 簡単な設定による画稿・ネームの自動組版など自動化機能を満載 |
・ | 白ふち処理支援ツール、コミックスサイズ変換ツール等の便利ツールが充実 |
・ | ネームが「文字データ」として編集でき、ネーム修正作業が容易に |
・ | フルデジタル制作のため、CTP対応も可能 |
・ | デジタルデータとして管理するため、出版社の原画管理、原画集稿等の手間を削減 |
・ | 自動組版特性により、指定紙記入の労力軽減 |
【ComicScreen™とは】
当社独自の縮小モアレ除去技術です。ComicPacker®との連携により、本誌データからコミックスデータへリサイズする際に出る「縮小モアレ」が発生しない、きれいなデータに変換できます。
お問合せ先
広報部(取材の申し込み)
TEL 03-3817-2525
第一事業部営業企画部(営業窓口) 担当 清水
TEL 03-3817-2636
技術統括本部(技術開発について) 担当 貞清/多田
TEL 03-3817-2264