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 共同印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:藤森康彰)は、モアレを抑制して高品質なまんが電子書籍画像を生成する「eComicScreen(イーコミックスクリーン)」の機能を、AI技術の活用により向上させた「eComicScreen+(イーコミック スクリーン プラス)」を開発しました。eComicScreen+の利用により、スクリーントーンに起因する画像のモアレが細部にいたるまで抑制できるようになり、より自然で高品質なまんが電子書籍の作成が可能となります。


 モアレは、規則正しく分布した線や網点※1が重なり合ったときに生じる、縞やマダラの模様です。まんが画像にはスクリーントーンという規則正しく並んだ網点が使用されるため、画像リサイズ処理などの際にモアレが生じることがあります。

 これまで、まんが画像は天地サイズ1200ピクセル※2程度のものが多く、印刷用のデータをデジタル用に縮小する際にスクリーントーンの網点がつぶれるため、モアレが軽減されていました。しかし、デジタルデバイスの高画質化に伴って天地サイズが1600ピクセル以上になるケースが増え、従来の画像処理ではスクリーントーンの網点が残り、モアレが目立つようになっていました。


 そこで、2016年12月、印刷用の高解像度データを電子書籍に適したサイズに変換する画像処理システム「eComicScreen」を開発しました。eComicScreenでは、変換処理の際、画像を解析してスクリーントーン領域を抽出し、対象部分にのみモアレ軽減処理を施します。そのため、文字や画線はシャープなまま、スクリーントーンのモアレが抑制されたまんが電子書籍が作成できます。しかし、極小エリアにおけるスクリーントーンの認識モレや複雑な形状をしたスクリーントーンの認識ムラ、細い線とスクリーントーンが重なった部分の細線のボケなどに課題を残していました。


 この課題を解決するため、このたび、新たな画像処理システム「eComicScreen+」を開発しました。eComicScreen+は、eComicScreenの開発で得たノウハウを活用するとともに、技術者が長年にわたり培ってきた画像処理技巧をAIに学習、蓄積させることで、スクリーントーンの抽出精度を大幅に向上させました。これにより、スクリーントーンの認識モレやムラが改善し、より自然な仕上がりを実現しました。特に画像データサイズが天地1600ピクセル以上の高精細スマートフォンやタブレットで使用すると効果を発揮します。また、画像の処理速度が増し、作業性もアップしました。

 当社は、高画質デジタルデバイスにおけるモアレ軽減により効果を発揮する、「eComicScreen+」を出版社などに向けて提案し、まんが関連の受注拡大に努め、3年後(2021年度)に売上10億円をめざします

  • ※1 網点(あみてん):写真やイラストなどの濃淡を印刷物上に再現するために用いる小さな点
  • ※2 ピクセル:デジタルで画像を構成する際の最小単位。正方形のピクセルを規則正しく縦横に並べることで一枚の画像が表現される

【 画像処理の比較 】

左 : 従来処理[天地1200px相当] 、中 : eComicScreen右 : eComicScreen+

eComicScreen+ では、細線などがより鮮明に再現可能 (囲み部分)


eComicScreenplus.jpg

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