コンプライアンス

基本的な考え方

コンプライアンスとは、法令や社内規定などのルールは当然として、健全かつ高い倫理感に基づく責任ある企業行動を誠実に実践することと考えています。また、責任ある企業行動の欠如は、重大な経営リスクを引き起こすものとして、経営の重要課題としています。これらの実践にあたり、すべての役員および従業員がとるべき具体的な行動を定め、グループの共通の価値観とした「グループ企業行動憲章」を制定しています。企業倫理の重要性をよく理解し、法令・社内規定・社会規範を守り、一人ひとりが自己規律をもって、責任ある企業行動を実践するよう企業風土の醸成を図っています。

共同印刷グループ「倫理綱領」

2003年5月28日制定
2019年10月1日改定

共同印刷グループの役員および従業員は、当グループの「企業行動憲章」に則り、
○企業倫理の重要性をよく理解し、
○法令・社内規則・社会規範を守り、
○一人ひとりが自己規律をもって、
業務の遂行を図ることをここに宣言いたします。

  • 1.すべての人々の人権を尊重します。
  • 2.一人ひとりが一市民、一企業人として法令や会社の定める規則を遵守し、正しい判断と節度をもって業務を遂行します。
  • 3.国際ルールおよびそれらの精神を遵守し、海外の文化や慣習に配慮します。
  • 4.会社財産の業務目的以外の用途への流用や、会社における職務や地位の濫用をしません。
  • 5.インサイダー取引規則に反する行為はしません。
  • 6.業務の遂行にあたり、各種情報の報告と記録を正確に行い、虚偽の報告や隠蔽行為はしません。
  • 7.公正かつ自由な競争の確保が市場経済の基本ルールとの認識のもと、公正で透明性の高い事業活動を遂行します。
  • 8.業務の遂行にあたっては、健全な社会の発展に配慮し、その秩序を乱すような事業活動は行いません。
  • 9.取引先などに対して、自由な競争原理により適正な条件で取り引きを行い、優越的地位の濫用など不公正な取り引きは行いません。
  • 10.政治家や公務員との健全で透明な関係を維持します。
  • 11.一般的な商慣習や社会常識を逸脱した贈答や接遇の授受を行いません。
  • 12.反社会的勢力に対して毅然とした行動をとり、いかなる利益供与も行いません。
  • 13.会社の知的財産権の保護に努めるとともに、他者の知的財産権についても会社のものと同様に尊重し、侵害しません。
  • 14.会社・顧客・取引先に関するすべての秘密情報および個人情報について、厳格かつ適正な情報管理を行い、外部への漏洩ならびに不正使用を行いません。
  • 15.いかなる形の不正やハラスメントも容認せず、健全な職場環境を実現します。
  • 16.地球環境への配慮を経営の重点課題として認識し、豊かな循環型社会をめざし、環境の保全に貢献します。
  • 17.経済的・法的な責任はもとより、「良き企業市民」として社会および地域への貢献を重視する企業風土の醸成に努めます。

コンプライアンス推進体制

企業倫理の行動規範である「グループ倫理綱領」にもとづき、企業倫理担当役員を委員長とする「企業倫理委員会」を設置しています。グループの企業倫理の確立をめざし、全社的な方針や施策の立案、推進を行い、企業倫理意識の浸透を図っています。また、企業倫理委員会のもと共同印刷全部門・グループ会社にコンプライアンス責任者・コンプライアンスリーダーを設置し、組織内のコンプライアンス意識向上施策の実施、意識の啓蒙を行っています。これら企業倫理委員会の活動はマネジメントレビューによる見直しを毎年行っています。

コンプライアンス推進体制
コンプライアンス推進体制図

内部通報制度

役員や従業員による不正行為の早期発見と早期是正のため、社内通報窓口と、匿名でも相談を受け付ける社外の通報窓口からなる「倫理相談室」を設置しています。加えて、取締役に関する通報を受け付ける経営から独立性を有する通報ルート「監査役ルート」を「倫理相談室」内に設置しています。また「内部通報規程」では、通報者を保護するため、不利益取り扱いの禁止、探索の禁止を規定しています。

内部通報件数

  2018 2019 2020 2021 2022
件数 25件 23件 22件 38件 26件

コンプライアンス教育

コンプライアンス意識向上のため、全グループの役員および従業員を対象にしたe-ラーニングによる法令遵守や人権に関する教育や、階層別のコンプライアンス教育を行っています。また日常業務において遵守すべきポイントやセルフチェックリストなどをまとめた「企業倫理ハンドブック」を全グループ社員に配布しているほか、グループ報への啓発記事の掲載など、グループ全体の意識向上に努めています。

腐敗防止・贈収賄への対応

「グループ倫理綱領」において、一般的な商習慣や社会常識を逸脱した贈答や接遇の授受を禁止するとともに「公務員との健全で透明な関係を維持する」として国内外の公務員との健全な関係性の確保を図っています。

また、接待・贈答ポリシーを策定し、接待贈答記録の管理システムを運用しています。

接待・贈答ポリシー

2018年7月1日制定

共同印刷グループは、公正で透明性の高い企業活動を遂行し、接待・贈答に関して従業員一人一人が自己規律をもって以下の通り行動します。

  • 1.国、地域を問わず公務員および公務員に準ずる者に対し、法令を遵守した事業活動を行い、政治、行政との健全かつ正常な関係を保ちます。
  • 2.一般的な商慣習や社会常識を逸脱した接遇の授受を行いません。
    ※「一般的な商慣習や社会常識を逸脱しない範囲」とは、金額の多寡による善し悪しによるものではなく、受発注や業務上における意思決定に影響を及ぼさないと考えられる範囲のことを指します。
  • 3.接待、贈答の適正さを検証するため、接遇の記録を残します。
  • 4.企業倫理の重要性を認識の上業務を遂行することにより、社内の汚職防止に努めます。
  • 5.公正にして自由な競争理念を理解し、市場の発展に寄与することを目指します。

知的財産権の尊重

共同印刷グループにとって、知的財産に関する取り組みは、強みの育成・拡大を推進し、成長していくための重要な位置を占めています。製品・サービス開発の初期から特許情報などを活用し、事業利益に貢献する特許の取得をめざして活動しています。

また、他者の知的財産を尊重し、他者の権利を侵害しないことを当グループの製品・サービスの品質の一つとして捉えています。権利侵害リスクを避けるために特許検索システムを整備し、製品・サービスの開発からお客さまへの提案にいたるまで、多段階での特許調査・分析を実施するなどの活動をしています。

こうした取り組みを進めるには従業員への意識付けも重要です。日常業務のなかで知的財産へ注意や意識を向けられるよう、全従業員を対象とした基礎教育や、開発部門向けに実際の製品を使った専門性の高い教育などを継続的に行っています。また、従業員の知的財産創出活動へのインセンティブ喚起を図るため、発明などに対する報奨制度を設けています。

輸出管理体制

大量破壊兵器などに関連する貨物の輸出や技術提供は、国際的な合意の下、外為法に基づく厳正な輸出管理が求められています。当社は「輸出管理規程」を制定し、輸出取引部門による一次チェックと輸出管理事務局(法務部)による二次チェック体制を設けて、輸出管理体制を強化しています。

反社会的勢力への対応

「グループ企業行動憲章」において、企業活動に脅威を与える反社会的勢力の行動に備え、危機管理を徹底すると定めています。弁護士、警察当局などの外部専門機関と緊密な連携を強化し、「グループ倫理綱領」を通して反社会的勢力排除の徹底を図っています。

また、取引先についても、取り引き開始の際に締結する「取引基本契約書」に反社会的勢力の排除規定を設けるなど、サプライチェーン全体で取り組んでいます。

独占禁止法への対応

2022年3月に公正取引委員会より独占禁止法に基づく排除措置命令および課徴金納付命令を受けました。事態を厳粛かつ真摯に受け止め、改めて、法令への理解促進や社内チェック体制の強化等に取り組んでいます。再発防止策については、取締役会が定期的に実施状況を確認し、法令順守の徹底を図っています。

主な再発防止策の概要 対策 施策 管理体制の厳格化 「競合他社との接触記録」 の義務付け 「メール等監視システム」 によるモニタリング 関係法令の理解浸透 法務部によるセミナー実施 担当の長期化防止 定期的なジョブローテーション 企業風土改善 上司・部下面談を通じた社内コミュニケーションの促進 課題発掘に向けた 「コンプライアンス意識調査」 の実施

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